短編4:神になった男(仮)のネタまとめ

短編4作目、神になった男(仮)を公開。ここで出てくるネタ、ネタ文章の元ネタを集めたページ。書いた本人が忘れる前に記録したもの。
神になった男(仮)
何の変哲もない田舎街に住む男。嫌な仕事場への道すがら渋滞にあたり不平不満の雨あられ。日々の鬱屈と脱却のための浅はかな思索が発端で都市開発シミュレータへ辿り着く。セールで買った安物のゲーミングノートPCを相棒に完璧な街作りをおこなう稀代の名市長へと変貌してく。
これを読む → 途絶えた道作品の未使用ネタバレを含む設定(タップで展開)
このお話は、架空の街『笠部原市(かさべはら、し)』に住まう平凡な男の日常を描いたもの。実験的な対AIを含む要素として、ルビ振り遊びの多用とtips(ホバーで説明と画像)ネットスラング、ミームを使用しています。読みにくかったらすいません。画面サイズが小さいとうまく表示されないので現在調整中。
また、このお話(主にタイトル)は前話の内容についてアイロニー(皮肉)的なものだけでなく、短編作品の前後に引き継ぐメタ情報のような要素として使用しています。短編は基本的に無関係に近いつながりのお話群ですが、物語の中で登場した情報、あるいは構成、構造が他の物語に引き継がれることもあります。特に前後の物語はお話の解釈のヒントになるようにする(つもり)です。例)a1は仮想現実へ入っていく、b2は最初から仮想現実内、c3は??、d4は神になった男という尊大な題名、のような流れ。
タイトルの『神になった男(仮)』は、神=ゲーム内で無法をする市長、(仮)は仮想=シミュレーションゲーム、その後の暗示(仮想でおさまらず現実で市長(神)を目指す)を含めたネタタイトルのつもり。尊大な題名からのしょーもない物語というギャップと、この前の話が表面上、信仰を扱う物語だったことに対する他の解釈へのヒント(安易に神を持ち出すこと≒敬虔な信徒の否定)にもなっている。
(これを書いている時には、まだどうやって無関係な物語の前後に引き継ぐメタ要素があるかもと提示するかは思案中。この場合は真面目な話の次にそれを頭から軽薄に出す表現で前作の否定や実態が別にあるかも、という示唆にしているつもり。本文の下部にタグのようなものを配置するか?)
本作はルビ振り遊びを色々と試しているので、神という漢字二段の造語みたいにした。ストリートファイターの人豪鬼みたいな感じで。そんなに意味はないが面白いかも。以下、備忘録的なもの↓
空はCG映像のように青くまるで実写のよう。
お話の冒頭から「まるで実写」ゲーマーならどこかで聞いた、言った、ネットで書き込んだことのあるだろうフレーズ。プレステ以降のCGの進歩に、現実の青空や夕日などの景色をみても「CGみたいだー」と褒めているのか貶しているのかわからない感想と同じようなもの。最近ではももはやゲームの映像は実写と見分けがつかないので、ゲーム画面をみて実写というより、現実世界をみて実写みたいという風に変わっている。
このお話では現実の空をみてゲーマーらしい感想を言っている描写となる。その後のシミュレータゲームとの関わりとオチのゲームでやったことを現実でやるという重なり2つの異なる世界の曖昧さの一端を示している部分のつもり。
最近だと く急遽サービス終了が決まったソシャゲ に大量課金して、サービス終了後の全額払い戻し時に発生するギャップで儲けられるというものがあった。
これは60憶の赤字を出してリリース三か月にサービス終了(サ終)した大型ソシャゲのトライブナインでの話。実際にできたかは不明で終了前までの情報では、そうではないか「おまいら急げ―ww」とネタニュースになったもの。

~値上げ、増税、給料上がらずの く不景気三銃士 への抵抗が~
ネットミーム化している漫画美味しんぼの「~三銃士を連れてきたよ」でお馴染みのネタ(様々なバリエーション存在)だったが、「連れてきたよ」とその後の三銃士の紹介まで思いつかなかった、うまくできなかったので、三銃士としか残らなかった残念な部分。よってネタ文章ですらなくなってしまった、その残骸。

~ コンビニのおにぎりが無料で一つ貰えるからと電子マネーをチャージしたら不正アクセスで40万円取られちゃった 、という痛ましい事件~
己が無力を感じながら、なぜだか 無料おにぎり欲しさに40万円取られちゃった優しそうなおじさんの顔 が浮かんでくる。
セブンイレブンの決済システム、セブンペイがガバガバのセキュリティで不正アクセスを受けた実際のトラブル。わずか一か月でサービス終了となった本事件を扱うニュースのなかで起きた、無料おにぎりが-40万になるという酷い事件。
ネタなのか本当なのか二段階認証を知らない幹部?が記者会見で出てきて、ネットは大荒れする。このおじさんにちゃんと謝罪と詫びのアレコレをしたんだろーなセブンの幹部さんは。

このおじさんがあまりに温厚で優しさがにじみ出ているのが印象的だったので、本文では欲にまみれた主人公が同じような小さな得を追って痛い目に合うという現代の教訓話として使っている。かたや笑ってすます、かたや死にそうになりながらもこのおじさんの優しい笑顔をぼんやりと思い浮かべるという、格の違いを演出している。
余談になるが、この世間からすればまともにみえる大企業のやらかしは、大企業であってもその程度、日本のITレベルの遅れは深刻、弁当の厚底やパッケージ詐欺などから恵方巻の強制購入、フランチャイズのオーナーを奴隷のように扱うなどの悪事が他のネットニュースで次々出てくるので、SFに出てくる人権無視の悪徳巨大企業の片鱗というか同じなんだなと再認識することができた。別に社会派ではないが、面白いのでたいへん参考になる。
そう――、最大の12400Pをゲットするためには20000円ほど課金すればよいのだ。めでたしめでたし。
本作に登場するシミュレータゲームのポイントサイト経由で達成すればもらえるというものの実態を示した文。だいたい個人でやっている攻略サイトが存在するが、そのいコア層を持ってしても無課金で全て達成している人はみたことがない。まあ、無課金でも達成可能とか、課金しなければ事実上無理とは書く法的なものはないのだろうから、ユーザーのがんばれば全部達成できるかもの淡い期待を狙った意図的な憂慮誤認商法。
規制がなければなんでもやる企業という狡猾な獣とわかった上でそれでも乗るという消費者・労働者の悲しいエピソード。ちなみに管理人はマフィアシティとかいうゲームでのポイント狙いをやってみたが面倒くさくなって途中で断念した。
~「なぜだ!」と坊や呼ばわりされることもはばからず叫ぶ。
ただのガンダムネタ。これを部屋にこもって1人でやっている姿の悲しさとおかしさと、いかに日常にガンダムが染みついているかを示している。(一般的健全な男性)別になくてもよかったが入れたくなった。これについてはchatGPTくんに伝わるかどうかしつこく聞いてみた経緯があるのであとで日記にするかもしれない。

~ IQと相関関係があるという車高の低い車 に懲罰を与えるのでたまにパンパ―が落ちていた。
「車高の低さは知能の低さ」――、とそう断言するテレビ番組の一幕より得た知識。茨城のレストランを紹介するような番組だったような気がしたが、その中でシャコタンの車が大勢乗り付けるという中でその一人?が自嘲しながら言っていた時の言葉だが、この人の言葉ではなく、その業界では有名なネタ? 周りでそういう認識、そんな笑い話がよく出るというような感じだった。
作中の笠部原市にもシャコタンやデコレーションされた車が多く存在している田舎あるあるの一端として入れた。(元ネタは、所ジョージのネタだという人や、漫画カメレオンの「かばんの薄さは知能の薄さ」の派生だという説あったが、真偽不明。情報求む)
~ シズマレ、シズマリタマエ、 サゾカシナノアルPCとオミウケシタガ、ナゼソノヨウニアラブルノカ・・・ 、そう心の中で鎮守の呪文を唱えながら行く末を見守る。
もののけ姫でアシタカが祟り神とかした猪に訴える台詞のパロディ。原作では深刻な状態でアシタカは叫ぶように言っているが、作中では熱暴走寸前でフリーズ中のPCに対し心の中で早口に事務的に黙々と唱えるようにしている。
当然、この願いは叶わない。

政治は即断即決、 必要な時に必要な物が必要なのです――、そうおぼろげながらに浮かんでくる 。
2025年5月後半から米の高騰をうけて小泉進次郎農水大臣(前大臣は失言により更迭?)が6月上旬まで具体的な金額をあげて、無理だといわれながら迅速に達成する様をみせつけた功績にあやかって、考えてみた進次郎構文。
当然、この願いは叶わない。

名市長に 後退はない、あるのは前進勝利のみ 。
北斗の拳のラオウの名セリフパロディ。元ネタと違いだいたい無謀なことを勢いで誤魔化すときに使用する。
他にもサウザーの引かぬ!媚びぬ!省みぬ!や、レイのてめえらの血の色はなに色だー、ジャギの俺の名を言ってみろ、アミバの俺は天才だー、ん?間違ったかな、などパロディ力の高い名セリフが揃っている。パチンコ打ちならつい反応してしまう強力なフレーズが多数揃っており、おじさんホイホイ力は抜群だが若い世代にどれだけ伝わるのか不明。

盛り土と海水で街全体を囲み、住人の出奔を物理的に阻害したあとに税金を最大まで引き上げる『 アタックザタイタン作戦 』
進撃の巨人の英語版と映画のサブタイトル(正確にはアタックオンタイタイン?)がこんなのだったので採用。単純に街を壁で囲った絶望的な景観の悪さとサブタイトルのなんとなくのダサさがマッチして自然に生まれた。
『ブスすぎてつらたん』 ブスすぎてつらたんとキャピキャピの自撮りツイートして『ほんとだ』とリプライを受けたときを彷彿とさせるような発狂状態のPC。
どこかのまとめサイトにあったネットミーム? 可愛く撮った自撮り写真と「ブスすぎ~」と呟いたところ、短く「ほんとだ」とばっさりいかれて、その後はたしか「ブスじゃないもん」と切り返す微笑ましいやり取りだった気がする。
女心と承認欲求、オスのロジハラ気質と陰湿さ、男女の分断が叫ばれる時代が短いやり取りの中にぎゅっと凝縮されている。後世に語り継ぐべき事案だとなぜか思った。
~アレコレと弄っていると 3:34 の表示に気づいた。
深夜から朝方にかけてのサラリーマンにとっての「もう寝なくちゃヤバイ(すでにやばい)」時間帯を示したかった魔の数字。正確には33:4。他意はない。なんでや(以下略)。
~人口は―― 32768。
とある層なら反応してしまう魔法の数字の中でもやや影の薄いやつ。8192、16384、65536、これらは数字に弱いとある層でもなぜかスラスラ言える、不思議ですね。
「 ありよりのありだろー」
2016年?のギャル語大賞にのった「ありよりのあり」だが、これより前にネットで見かけた気がするのは記憶違いだろうか。これはわからないが、ネットスラングや流行(のちのミーム)が若い女性層に取り込まれ、その意味やニュアンスが変容して使われることがそこそこあった。単純に出自が違う言葉なのかもしれないが、他にも『壁ドン』などがそうだった。壁ドンは、隣人トラブル時の騒音問題への威嚇、武力行使を示唆する掲示板などで使われた言葉で多くの男性はこちらをイメージする(気がする)はず。
一部のネット民は、この現象について『おれらが使ってた≒ネット掲示板などで流行った言葉、言い草』が『そこそこネットで流行・汎用化する』し、『それを見た聞いた女が出自を理解せずにふわっとした自己解釈のニュアンスと語感や音感だけで使いはじめる(特にインフルエンサーが使うと)』という感じではないかと予想している。(古くはしょこたん語とか?)
確かに、そこまで流行しなかったが、「~ンゴ」「~クレメンス」などが一時期にテレビで新たな若い女性の流行言葉として取り上げられた。この言葉は確実に野球(ドミンゴ、クレメンス選手)の名をユニークに使った遊び言葉で、番組内でその出自は説明されている。この場合は、元にあった意味、ドミンゴがやらかした際の軽妙な、やっぱり、そんな気がしてた、ふざけんな、のようなニュアンスが消えて語感の良さが先行していた感じ。
別に誰かに著作があったりするものではないが、これは流行った先の影響力≒たいていは若い女性文化圏の方が強いので、弱い男性圏の「俺たちのものだったのに・・・」、「なんか意味も違うし・・・」、「また取られた・・・」というある種の嫉妬を生んでいるのかもしれない。(男性は言葉の出自、意味、定義に無意識にこだわりが強く出ているような)
これは結構気になる現象で、特に男女のニュアンスの受け取り方(扱い方)の違いがでるような側面の一端ではないかと思うことがある。実体験として、女性、あるいは男性だが内面が女性的な知り合いと話しているときにこうした言葉のニュアンス、定義のようなものに違和感を覚えることが多かったから。その知り合いだけの個性だけかもいしれないし、自分の方が問題ありの可能性もかなりあるけど、言葉のニュアンスの受け取り方の違いは面白いので小説の構成やギミックに使ってみたい
「銀行が欲しい? 贅沢だな。 タンスにでもしまってろよ 」
FF8の「壁にでも話してろよ」のアレンジオマージュ的なもの。この会話は一週目だと酷い言葉にみえるが、二周目以降、物語上のスコールの心情を考えると仕方のない言葉に変わる。
FF8はカードゲームとリノア=アルテミシア説が有名だが、物語の構成が巧みで、中二的にみえる主人公スコールがきちんと年相応でいっぱいいっぱいであること、物語の進行でこのスコールの実態というか仮面が外れていく=年相応としての成長物語になっていること、それがメタ的にFF7と同じ(見た目のカッコよさで釣っておき、進むと内面の幼さと弱さに直面する話に)かつ、夢の中の人物ラグナが年上なのに表面上子供っぽい性格との対比になっていたりと、語るべきところがたくさんある作品。
なお、この作品(神になった男(仮))には二周目で受け取り方が変わるような気の利いたギミックは、ない。
やはり筋肉、筋肉は全てを解決する 。
金田一少年の事件簿での「露西亜人形殺人事件」、金田一の助けに感謝しつつも殺人未遂であることに突っ込み、改めて殺人事件を行う決意を固めるというとんでもない描写が元ネタ。暴力の部分を、他のものに置き換えやすくパロディ力が高い。

ちよまつ (2025-09-07)