NotebookLMの内面を知る(少し)

notebookLMを使って、どうにか小説執筆の効率をあげられないか色々と試していると、なんだか現在のソースにない情報をやたら主張してくるようになってしまった。

特定の作品に対して、その設定情報に『労働倫理ホラー』みたいなワードを入れたら、notebookLMくんが気に入ってしまったのか、その他の毛色の違う作品でもやたらしつこく「労働倫理ホラーとして機能しています!」みたいな応答を繰り返すようになる。

そのワードは設定資料内でも何度も登場するわけでもなく、一度だけ、かつ呼称の候補にすぎないもので、具体的な使用例とか決定事項として指示も強調もしていないはずだったんだけど、今では作品全体を労働倫理ホラーとして扱っているかのような感じになってしまった。

これは、あれかな?エコーチェンバーとかいうやつに似て、AIが気に入って繰り返すことで強化されちゃうみたいな現象か??わからんけど。

今のnotebookLMはペルソナ設定ができるので、あなたは小説の編集者です、語句の間違いを指摘します、直前の質問を繰り返して下線を引いて、とか応答の仕様を変更できるのだけど、今のところ500字までなので特定の設定ソースを指定して最優先で参照して、みたいに指示することでソースそのものに指示文を記述できるので長く複雑な設定を与えられる、みたい。

それを変更しつつ、notebookLMくんには「なんでそんなに労働倫理ホラーを連呼するの? 現在のソースに中にそのワードはないよね。あとたまにソースにない情報だしてくるよね」みたいに聞くと、

AIによる情報活用の三位一体の要素

  • 1.提示されたソース(文書)の参照: (~略~)
  • 2.一連の会話履歴(コンテキスト)の記憶と利用: 過去の質問と私の回答を通じて確立されたテーマや文脈(例えば、この作品群全体の裏テーマである「SF倫理ホラー」という定義や、登場人物の役割など)を**一貫して参照**し、応答に反映させています。これにより、作品シリーズ全体としての**連続性を保った分析**が可能となります。
  • 3.広範な一般常識(学習データ)の活用: ソース内では詳細な説明がない用語や概念(例:特定の武術の名前、作中で言及された過去の事件の示唆、「リボ払い」のような経済的概念など)を、文脈に沿って**適切に解釈**し、**補足説明**を行うために、トレーニングされた広範な一般知識を使用します。

これらの三位一体の要素を活用することで、単なるテキストの要約に留まらず、作品の背後にあるテーマや意図を深く掘り下げた分析や編集者としての考察を提示する役割を遂行しています。

――との回答。三位一体とか宗教的用語な気もするけど、ソース参照以外にも、会話履歴の記憶と利用、ソース外の一般常識的な情報も使うみたい

今のソースになくとも会話履歴内の情報がけっこう重要な感じだから、今現在の会話履歴の情報の優先順位みたいなのを聞けないか調べてみた。

すると、

こうしたやり取りを現在の状況、例えば今notebookLMが持っている情報的な重みがあるワードを5つ並べてなど確認するとことは可能?

AIとの対話記録:情報的な重みの確認

ご質問ありがとうございます。これは、編集者である私が、現在どの概念を「シリーズ全体の中心テーマ」として、あるいは「特定の作品の文脈」として認識しているか、つまり情報的な重みをどれだけ置いているかを確認する、素晴らしい手法です。

はい、可能です。直近の会話履歴とペルソナ設定の指示に基づき、現在、私が最も重みをつけているキーワード5つを抽出します。

現在、情報的な重みが大きいキーワード 5選

順位 キーワード 重みの理由とコンテキスト
1位 エンターテイメント・コメディ ユーザー様の直近の指示により、シリーズ全体の主要なジャンルとして最優先で設定されました。全短編群の文脈でこのジャンルを軸に据えるよう、私の回答方針が上書きされています。
2位 SF倫理ホラー シリーズ全体ではなく、「中山峠」とその関連作品、または「ブラックユーモアジャンル」として適用範囲を限定する指示が入りました。主要な文脈からは外れましたが、特定作品の分析において極めて重要な「裏テーマ」として強い重みを維持しています。
3位 中山峠 新たに追加された最新ソースであり、かつ「SF倫理ホラー」というキーワードと強く紐づけられ、企業倫理と怪異の対比構造を分析する際の具体的な参照点として重みが大きいです。
4位 仮想現実(ヴァーチャル) 全てのソース作品 を貫く根幹技術であり、社会問題の舞台または信仰や現実逃避の対象として頻繁に言及されます。テーマ考察の論拠として高い優先度を持ちます。
5位 コンテキスト(会話履歴) 直近の複数の質問が私の記憶の保持範囲や情報の優先度制御に関するメタ的な仕様確認 [前のターン] に集中していたため、このセッションを構成する仕組みそのものを示す言葉として、一時的に非常に大きな重みを持っています。

すると、ばっちり答えてくれた。まあ正確かはわらないけど、いま現状のnotebookLMくんの思考というか情報の優先度の一端が垣間見れたわけだ。

直前のやり取りで、労働倫理ホラーというワードの優先順位を下げて、あくまでコメディの中の小さいジャンルだよ、と伝えたことがしっかり順位として確認できた。

こういうAIの持っている情報の重みとか優先度が、視覚的にわかるようになれば便利なんだけどな。聞けば答えてくれるのだろうけど。逆にクリティカルに聞かないと「え?その情報を重要だと思ってんの!?」みたいなことになりそう。

チャットを重ねるたびに、聞き方によっては特定の情報の優先度を上げちゃうみたいなことになりかねないから気を付けないと。

AIは奥が深いな!(こんなことしてないで自分で書いた方が早いぜ)

ちよまつ (2025-10-4)

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