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短編小説群~夢見る機械~

ゆめみているのはだぁれ

短編作品の目次↓
№.a1№.b2№.c3№.d4№.a5

短編. a1

機密データ/IF_2026きみつでーた/あいえふ_2026

全感覚をリンク・フィードバックさせる、いわゆるフルダイブ型の仮想現実シミュレーター研究をする大学のゼミに、水増し要員とお留守番係として誘われる若者のお話。

やる気も専門知識もないが所属評価と単位目当ての若者にとってありがたい誘いだった。当初は快適なキャンパスライフを送れると喜んでいたが、徐々に暇を持て余し、そのうちに機材を使い研究室の人間関係を元にした自作ゲーム作りに熱中し始めていく。

これを読む → 機密データ/IF_2026
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作品内時期は進む少子化から大学の無償化がかなった世界。一般的な学生たちは今以上に大事にされ育っているので良い子だが、将来については無難であればいいとある種の諦観、悲観的な側面もある。

このいたずらデータが回収されず、意味深なファイル名であること+ここで作られた部分が仮想現実が当たり前になった世界を支える根幹部分に使われている重要性から勘違いされ、後の世で騒動を巻き起こす(原因)となるお話を考え中(未定)

いたずらデータは、研究室の現状と課題、この時点での展望、支援企業の獲得のための駆け引き、コンペ選出の経緯など、仮想現実シミュレーター開発史の一端が垣間見える歴史的な資料ともいえる内容になっている。

短編. b2

中山峠なかやまとうげ

全国どこにでもある山の峠道に迷い込んだバイク乗りの若者。進めど同じ風景を繰り返すうちに、似た景色ではなく同じ場所をループしていると気づく。それでも進み通づけるがバイクの動力切れまじかになり立ち往生してしまう。

ため息をつく若者の前に、どこからか老婆が現れ、泊まっていけと強引に家へと招きいれる。しぶしぶついていく若者だが、その頭には民話にある『鬼婆』の話がよぎるのだった。客人としてもてなされるものの、どうにも居心地の悪い感じがぬぐえない若者。その予感は、ささいな違和とおかしくなる老婆の様子ともに追い詰められていく。

これを読む → 中山峠
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作品内では、仮想現実が生活の一部となっていて、日常生活を仮想現実で過ごすことも珍しくなくなった世界。一方で仮想現実を提供する企業が、法整備の遅れをしり目にシェア獲得にむけてなりふりかまわずあらゆる手を使う時代。そんな中で、乱立する仮想現実サービスの隙間を縫うようなビジネスが流行る。特に仮想現実内に入ったきり連絡がつかない利用者への連絡業務の代行業が増えていった。

作品内では、仮想現実内の不具合により、連絡の取れなくなった高齢者への連絡代行業を行っている。仮想現実なので運営企業側が呼び出すか連絡をとればよいだけだが、利用者のプライバシーと法律的な問題から、直接の本人確認と同意が必要なため実質的な捜索を強いられる状況。そうした理由で、代行業が生まれることになる。(現実の居住権のように仮想現実居住者は保護され、サービス発行者だけの都合では退去させることはできない)

作中の主人公は、そうした怪異がらみの代行業を率先して請け負う、やや変わったところで働いている。そうしたオカルトを信じない考えだが、その怪異を引き寄せる(再現させる)体質を見込まれ強引に引き抜かれた。もっぱら、利用者と連絡がつかず奇妙な現象が起きている場所に派遣されては、怪異が起こるまで何度も繰り返させられている。

本作の構成は、仮想現実内に現実でまことしやかに囁かれた怪異や超常現象が、なぜか自然発生している状況と、それを専門に扱い自ら怪異に飛び込んでいく代行業者という構図になっている。現実にある怪奇民話や都市伝説の数だけネタがあるので続きを書いていくかもしれない。

本作の真の恐怖(ホラー要素)とは・・・

短編. c3

途絶えた道とだえたみち

乾いた大地に続く石と土で作られた粗末な道。それに沿うように男が住んでいた。その道は、かつて聖地へと導くための巡礼者の道だったもの。その聖地はいまはなく、もう誰も通ることのない道となっていたが、男は毎朝の祈りと供に、その道の砂を掃き続けていた。

これを読む → 途絶えた道
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この作品では、仮想現実が当たり前の世界となってひさしく、仮想現実内での成功が人の評価指針になった世界。かたや現実では、人心は乱れ環境も荒廃し、仮想現実をつかの間の快楽に使うか、あるいは仮想現実内で成功するための資金を、現実で調達してはつぎ込むような者で溢れている。仮想現実内で、あらゆることを完結できる経済力をもつ者たち以外には厳しい時代。

そんな世界の中で、ほとんど失われてしまった神への信仰にすがって生きる男の話。自宅前にある『聖地へと続くはずだった道』を守り続けることで、わずかな支度金を得て生活しているが限界が近づいている。

作中で諸悪の根源として扱われるヴァーチャルマシンは低所得者向けのもので一般的な相場より安く利用できるが、それゆえに利用者は抜け出せなくなるというジレンマの中にあり、サービス発行企業の手のひらのいる状態。希望のない人々、それを食い物にする企業、最後の逃避先としての仮想現実――、宗教的な地獄があるとすればこの場所がそうであるといえる。

男はヴァーチャルマシンに入って、あの聖地への道が続いている未来があれば人々の救済になると自身に言い聞かせ、仮想現実にのめり込んでいく。そこで作った、なけなしの私財をすべて投じて生まれた世界で聖地へと続いているはずの道を毎朝ほうきで掃き続けている。

この物語は彼の主観・・・。

短編. d4

神になった男(仮)かみになったおとこ(かり)

何の変哲もない田舎街に住む男。嫌な仕事場への道すがら渋滞にあたり不平不満の雨あられ。日々の鬱屈と脱却のための浅はかな思索が発端で都市開発シミュレータへ辿り着く。セールで買った安物のゲーミングノートPCを相棒に完璧な街作りをおこなう稀代の名市長へと変貌していくのだった――。

これを読む → 神になった男(仮)
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このお話は、架空の街『笠部原市(かさべはら、し)』に住まう平凡な男の日常を描いたもの。実験的な対AIを含む要素として、ルビ振り遊びの多用とtips(ホバーで説明と画像)ネットスラング、ミームを使用しています。読みにくかったらすいません。画面サイズが小さいとうまく表示されないので現在調整中。

また、このお話(主にタイトル)は前話の内容についてアイロニー(皮肉)的なものだけでなく、短編作品の前後に引き継ぐメタ情報のような要素として使用しています。短編は基本的に無関係に近いつながりのお話群ですが、物語の中で登場した情報、あるいは構成、構造が他の物語に引き継がれることもあります。特に前後の物語はお話の解釈のヒントになるようにする(つもり)です。例)a1は仮想現実へ入っていく、b2は最初から仮想現実内、c3は??、d4は神になった男という尊大な題名、のような流れ。

短編. a5

その首のあり方そのくびのありかた

VRゴーグルをかぶり日夜ゲームに勤しむ者あり。その者、首の不調を訴え、医者にかかる残念相手はヤブ。市販薬を漁り、マッサージで痛い思いをし、流れ着いたるは民間療法からのロシアの軍隊格闘術システマ。彼はそこで自身の運命を大きく変える光景を目にする――。

これを読む → その首のあり方
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このお話は、VRゴーグルの重さにやられたゲーマーのお話。作中では短編シリーズ初の三人称視点(のつもり)で進行。ゲームのやりすぎで首を痛めたあげくにおかしな解決法を取り始める者を眺め観察しているのは一体・・・。

短編は作品ナンバーで管理(a系列、b系列、c系列、d系列)し、後ろの数字が掲載順序。

※ここで扱われる内容はあくまで創作物用のものです。現実の事実とは異なります。ただし、創作物の質を上げるためのより精度の高い情報があると指摘があれば訂正・修正いたします。その他、誤字脱字、文法の間違い、おかしな表現など見かけましたらコメント欄を利用しお知らせください。

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